歯のQ&A

歯のQ&A

Q

むし歯や歯周病の原因を教えてください

A

大きな原因は、お口の中の細菌です。細菌は、歯の表面に付く歯垢の中で繁殖し、食べ物に含まれる糖分とくっついて、歯を表面から壊していきます。むし歯になると歯に穴があくのはこのためです。
一方、歯垢が歯と歯茎の間にたまると、細菌によって歯茎が炎症を起こします。これが歯周病です。進行すると、細菌が歯茎の内部にまで侵入し、歯を支える骨まで溶かしてしまいます。

Q

糖尿病と歯周病の関係を教えてください

A

糖尿病によって血糖値が高い状態が続くと、免疫機能が低下して、感染症のリスクが増します。反対に、歯周病になると糖尿病の症状が悪化することもわかっています。歯周病は、糖尿病の存在とは関係なく発症するので、糖尿病の併存疾患として位置づけられています。その一方で、歯周病の適切な管理により血糖値が改善するという報告があります。

Q

タバコと歯周病の関係を教えてください

A

タバコを吸うと、タールが歯の表面に付着することで歯垢や歯石が付きやすくなり、歯周病のリスクが上がります。喫煙によって白血球の働きが悪くなると、免疫機能が衰えて歯周病の進行を早め、タバコの成分が体内のビタミンCを破壊するため歯肉がやせて、歯周病菌の侵入を容易にします。そのため、喫煙者は非喫煙者と比べると歯周病にかかりやすいといえるでしょう。
また、ニコチンが歯肉の血管を収縮させて血流障害を起こすため、歯みがき時の出血が抑えられることから、歯周病の進行に気づかないまま、悪化させてしまう可能性もあるのです。

Q

歯石はどれくらいでとればいいの?

A

3カ月から6カ月の間隔で定期的に健診を受け、歯石除去されることをおすすめします。歯石は磨き残しだけでできるものではなく、唾液の成分や歯並びなどさまざまな要因でつくられています。そのため歯石の付きやすさは個人差があります。

Q

食べられないときはどうしたらよいですか?

A

脳卒中の後遺症、神経障害、長期間の入院による廃用やフレイル、認知症などの影響で、食べ物を認識できない、口に運べない、かみ砕けない、食べ物を飲み込みやすい塊にできない、飲み込めないなどの症状を「摂食嚥下障害」といいます。それぞれの症状に対して、適切な診断により治療法や訓練法などの対処法がありますので、早めにご相談ください。

Q

妊娠中でも歯の治療はできる?

A

できます。安定期である妊娠5~7カ月(20~30週)の安定期の受診が適しています。通常の歯科処置や簡単な外科処置は可能ですが、緊急性のない外科処置は避けるようにしてください。

Q

舌の汚れが気になります

A

舌の表面の白い付着物を舌苔(ぜったい)といい、口臭の原因になるとの指摘から、除去用の歯ブラシが販売されています。また、舌の状態は水分の摂取量とも密接な関係があるとされています。舌は健康のバロメーターといわれ、体に不調があると舌に症状があらわれることがあります。口腔ケアのときには観察を心がけましょう。

Q

歯ブラシの選び方と使い方を教えてください

A

歯みがきでは、歯の表面だけでなく、歯と歯肉の溝(歯周ポケット)の汚れを取ったり、歯肉のマッサージをしたりすることが大切です。あまり柔らかすぎても毛先で汚れを取ることができず、硬くても歯茎を傷つけてしまいます。ご自分にあった歯ブラシ選びや歯みがき法を知るためには、歯科医師や歯科衛生士へご相談ください。

Q

歯ブラシはいつまで使えますか?

A

歯ブラシを背の方から見て、毛先が開いているようなら、交換時期の目安です。およそ2カ月に1度は取り替えるようにしましょう。歯ブラシは、使い終わったら水でよく洗い、風通しのよいところに立てかける、もしくはつり下げて保管してください。コップに立てる場合は、毛先部分を外に出して乾燥させましょう。

Q

歯磨剤は、どんなものがよいですか?

A

子どもも大人も、フッ素入りのものがよいでしょう。その上で、大人の場合はご自分のお口の状態に合わせた薬用成分(歯肉炎用、知覚過敏用など)が入ったものをおすすめします。フッ素は、むし歯予防の効果がとても高い薬用成分のため、ご自分の歯が1本でもある方はフッ素入りを選ばれるとよいでしょう。

Q

入れ歯が合わないのですが、どうしたらよいですか?

A

入れ歯をつくってすぐの場合は、入れ歯に慣れていないため「合わない」と感じる可能性があります。たくさん歯が抜けている方ほど、入れ歯が大きくなって違和感を覚えやすいのですが、外している時間が長くなると、だんだん合いづらくなります。
食事のときだけでなく、普段からお口に入れておしゃべりをするなど、まずは使ってみましょう。入れ歯はこまめな調整がとても重要です。痛みがあるときは、歯科医院で診てもらいましょう。

Q

寝ている間は、入れ歯を外すの?

A

寝ている間は、入れ歯を外して歯茎を休ませてあげましょう。入れ歯は、容器に入れて水に浸し保管してください。このときに入れ歯洗浄剤を使用すると、細菌の増殖や臭いを抑えるのに有効です。食後は入れ歯を外し、流水下でよく洗います。歯ブラシや入れ歯用ブラシを使って、内側、外側ともよく洗いましょう。

Q

ケガで抜けた歯が、元に戻るってホント?

A

歯根膜が生きていれば、抜けた歯が元に戻る可能性があります。歯根膜とは、歯と歯茎の間にあって、両者をくっつける役目を持ちます。歯根膜は乾燥に非常に弱いため、30分以上乾燥状態になると死んでしまいます。ケガで歯が抜けてしまったら、牛乳につけるか、なければ自分の口の中に入れたまま、歯科医院に急いでください。